ご挨拶
「いやしけ吉事」
おかげさまで無事に終わりました
お忙しい中に、ご来場くださいました皆さま、心より御礼申し上げます
「無情」
2024年の元日、能登半島で大地震が起こりました
震源から遠く離れた我が家もだいぶ揺れ、揺れの時間が長かったので、阪神大震災の時の恐怖が甦りました
選りに選って、1年中で最もおめでたい日に、家族がひと所に集まったその日に、天はなんと無情なのでしょうか・・・残酷な仕打ちでした
犠牲になられた多くの方々は、「おめでとう」と言うべき元日が、来年からはご命日になることを思うととても胸が痛みます
「北陸へパワーを」
そんな中、始まった企画展でしたので、「いやしけ吉事(ますます積もれ吉い事よ)」をタイトルにして、おめでたい雰囲気の作品の展示は、はばかられる気持ちでしたが「これから、吉い事がたくさんありますようにと祈って、ぜひ北陸にパワーを届けましょう」とお客さまに励まされました
会期が長かったので、その間、いろいろなことがありましたが、寒い時期に体調を崩すこともなく元気で皆さまにお会いできたことが何よりでした
そして、いつも心に置いている「わかりやすく共感してもらえる書」ですが、期待通り、書をされていない方にも楽しんでいただけたようで、嬉しい感想を沢山頂戴いたしました
そして、お聞かせいただいたお声から文字の持つ力というものを、あらためて思い知らされました
これからも、五感を全開にして、文字を通して心を伝えていきたいと強く思いました
今、余韻に浸りながら搬出してきた作品の片付けをしています
少し休んで、9月の安曇野の準備にかかりたいと思います
ありがとうございました
酒匂 溪香
尼信会館にて今日から始まりました
元日から能登半島は大地震に見舞われ、翌日には羽田空港での接触事故と大変な新年になりました
そんな大変な時に「ますます積もれ吉い事よ」は口にするのが憚られるのですが・・・
こんなときだからこそ希望を持ってと、解釈していただいて開催いたします
被災された方々に心よりお見舞い申し上げます
会期中終日、会場にいます
ご来場をお待ちしています
夏の個展が終わって以来、連日、作品創りの日々を過ごしていました。気がつけば、師走も中旬に入ろうとしています
皆さまには、いかがお過ごしでしょうか・・・
この度、尼崎信用金庫さまのご厚意により、お正月明けに、個展を開催することになりました
尼信会館では、5年ぶりの特別企画展になります
タイトルは「いやしけ吉事(よごと)」
万葉集の最後に収められている大伴家持の歌「新しき年の初めの初春の 今日降る雪の いやしけ吉事」からお借りしました
新しい年の初めの、新春の今日降る雪のように、ますます積もり重なってくれ、喜ばしいことよ・・・という歌です
大伴家持が左遷され、四十二歳にして因幡守だった時に詠んだ歌と言われています
新春の雪は、瑞祥の兆しとされたので、家持は真っ白な雪を見ながら、不遇な我が身に希望を見出したことでしょうね
展示する作品は、「新春の歌」「淡路人形浄瑠璃恵比寿舞の謡」「龍」「寿」・・・等々、
今回の個展は、新年早々ですので、縁起のよいものにこだわりました
そして、「言霊の幸」言葉には霊が宿っていて、よい言葉を発すれば、言葉の通りのよい結果を引き寄せることができる・・・
これは、いつも自身の心の片隅に置いていることですので特に精魂を注ぎました
今年は、世界の各地で、紛争や戦が続き、また気候変動による災害でも多くの尊い命が失われました
来る2024年には、戦禍は一刻も早く終息し、天災は、少しでも穏やかであってほしいと願います
明るく希望に満ちた年になりますよう、吉いことがしんしんと積み重なりますよう皆さまと共に祈りたいと思います
ご来場を心よりお待ちしています
酒匂 溪香
開催期間 2024年1月6日(土)~2月4日(日)
開場時間 午前10時~午後4時
休館日:1月8、15、22、29日
会 場 尼信会館 3階展示場
入館無料
尼信会館
660-0864
兵庫県尼崎市東桜木町3番地
電話 06-6413-1121