古代文字って?▼ 第1回 立春

2015年2月4日

まず記念すべき1回目、立春の今日は この文字からはじめたいと思います。

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「春」 甲骨文字

 見るからに春が来た!という気がしてうれしくなります。
「木」 「日」 「木」 「屯」

 文字の左側は、木・日・木を合わせた形、
右側の「屯」は織物の縁の糸を結びとめた房飾りの形です。
 その「屯」は、ここでは寒い冬の間閉じ込めた草の根を意味します。

 その草の根が日の光を浴びてようやく芽を出そうとする=季節が春になる、そういうことでしょうか。

 現時点での研究結果では、甲骨文字には「春」「夏」「秋」「冬」などの季節を表す言葉は確認できていないようです。

なるほど・・・はっきり形のあるものは文字としての形にしやすいですが、季節の感覚を形に表すのは難しいように思います。

金文の時代に至って、やっと「春」の元になる字が表われます。
その金文の「春」が次の文字です。

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「春」 金 文

 

「草」 「屯」 「日」

 たっぷりと日を浴びて、草木が萌え出づる様子です。見ていて元気になります。野山を駆け回りたくなるような・・・
 冬の間、閉じ込められていた草木も開放され、伸びをしているように思えます。

 暦の上では今日からもう春、なんとなくわくわくしてきますね。

 


では、次回は2月19日「雨水」の頃に・・・